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顎関節症(TMD)治療の国際的指針が更新されました

  • OFP CLINIC
  • 3月21日
  • 読了時間: 2分
International Network for Orofacial Pain and Related Disorders Methodology.
International Network for Orofacial Pain and Related Disorders Methodology.

 昨年(2024)、米国はニューオーリンズで開催されたIADR(国際歯科研究協会)総会で、顎関節症(TMD)の治療のための重要なポイントが提案されました。これらは 10 項目あり、TMDの現在の標準治療の概要を表しています。(1, 2)

  • 一般原則に関する1つの声明:

    1.患者中心の意思決定が重要である。

  • 病因に関する2つの声明:

    1.TMD は、生物-心理-社会的な枠組み内で発生する。

    2.多因子な病因によって引き起こされる筋骨格性の疾患である。

  • 診断に関する3つの声明:

    1.TMD の診断は、慎重で標準化された口頭での病歴採取と臨床での診査に基づく必要がある。

    2.画像診断 (軟部組織の場合は MRI、骨組織の場合は CBCT) が治療計画と結果に影響を与える可能性がある場合は、常に画像診断を検討する必要がある。   

    3.現在、診断のための電子機器の使用はサポートされていない。

  • 治療に関する3つの声明:

    1.治療結果は、痛みの軽減と機能の改善、再発の減少、心理社会的影響の観点から評価されるべきである。

    2.治療は可能な限り保存的であるべきであり、カウンセリング、認知行動療法、口腔内装置の暫定的使用、および疼痛の薬理学的コントロールの組み合わせであるべきである。

    3.一部の症例では手術が必要になる場合があるが、咬合および下顎の位置を修正するための外科的治療は支持されていない。


  • 口腔顔面痛とTMDの関連性に関する1つの声明:

    1.疼痛が慢性化している場合や複数の疼痛状態が同時に存在する場合は、専門医が管理するか、適切な専門医に紹介する必要がある。 <by D.Manfredini, S.D.Bender, B. Häggman-Henrikson, J.Durham, C.S. Greene.>


これらの重要なポイントは、その簡潔さゆえに一般歯科医師が理解を深め、不適切な治療を防ぐのに役立ちます。

参考文献

  1. Manfredini D, Häggman-Henrikson B, Al Jaghsi A et al. International Network for Orofacial Pain and Related Disorders Methodology. Temporomandibular disorders: INfORM/IADR key points for good clinical practice based on standard of care. Cranio 2025;43:1-5. DOI: 10.1080/08869634.2024.2405298.

  2. Beecroft E, Palmer J, Penlington C et al. Management of painful temporomandibular disorder in adults. NHS England Getting It Right First Time (GIRFT) and Royal College of Surgeons’ Faculty of Dental Surgery. 2024. Available at https://www.rcseng.ac.uk/ dental-faculties/fds/publications-guidelines/clinical- guidelines/ (accessed November 2024). https://doi.org/10.1038/s41415-025-8515-8

(*解説は次号につづく)

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