マレーシアへの出張旅行:南の風 2
- OFP CLINIC
- 9月10日
- 読了時間: 2分
前号でお話したようにUiTMでのワークショップの翌週、今度はマレー半島の東海岸にあるクアンタンでTMDのセミナーを行いました。このクアンタンという場所は、海沿いのよくある地方都市なのですが、日本のアニメのおかげで一躍、世界的に有名になりました。そのアニメは「呪術廻戦」という作品で、学生に教えてもらうまで何度かこの地に出張で来たことのある私も全く知りませんでした。アニメ「呪術廻戦」のクアンタンは、主人公が戦いに敗れる間際、朦朧としながらも「マレーシアのクアンタンがいい」とつぶやき、穏やかな海辺の風景を思い描く場面があり、彼の最期の理想郷として描かれていたそうです。
さて今回のセミナーは受講者がほぼ全員、IIUMという大学歯学部の教員であったため、最後まで活発な質疑応答がありました。中でも質問が多かったのは、TMD治療のための最新モデルとして以前にも紹介した生物-心理-社会(BPS)モデルにおいて、臨床ではどのようにアプローチするのか、という点でした。繰り返しになりますが、このモデルでは単に身体の病態生理学(円板の転位、咀嚼筋痛など)だけでなく、病気の「全体像を見る」という点が重要です。すなわち、患者さんの病状を評価するには、身体所見だけでなく心理面や生活環境などの社会面も考慮した包括的な評価が必要になるということです。(過去のブログを参照)
この出張旅行では、久しぶりにマレーシア特有のレイドバック(のんびり)した雰囲気に触れ、再会した皆とも美味しいものをたくさん食べ、終わってみればあっという間の10日間でした。その後、KLに戻り再訪を約束しつつ日本への帰路につきました。




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